25年度向け入園考査2012/11/03 11:37

 1日の出願、2日の考査を経て、昨晩結果を郵送いたしました。今は文京区全体で子どもの人数が増えていることもあって、当幼稚園でも多くの方の出願がありました。1日の晩は、例年のように家庭調べをじっくり読ませていただきましたが、親御さんたちが子どものことを大切に思い、「どういう子どもに育って欲しいか」改めて考えて下さった、その痕跡を見ることができました。
 また、2日はこちらからの一方的な時間指定に関わらず、家族みなさんで調整して下さった方、おじいちゃん・おばあちゃんにもお力をお借りした方も多くいらしたようで、、子どもたち・子育て家庭に関わるという、事の重大さを改めて感じました。
 改めまして、当園にご関心を寄せて下さった皆様に、御礼申し上げます。ありがとうございました。

のぼうの城(ネタ含む)2012/11/05 11:15

 いつの間に公開していたのかしら?と思ったこの映画。実は2日からだったのですね。私(園長)はこの週末に見て参りました。イヤ面白かったです。対象はもちろん小学生程度から、特に男子に好まれる(戦記ものですからね。ただし首がぽーんと飛んだり、津波洪水を彷彿させるシーンがあります。)と思いますが、大人が見ても十分楽しめると思います。
 で、のぼう様と石田三成の戦いなのですが、実は日本の戦い方が描かれていると感じました。西洋型は石田三成ですな。
 きっと、石原莞爾の事をご存じの方であれば、「ああ」とご同意いただけるのではないかと思います。圧倒的な兵力・物量・金をもった石田方に、どう対していくか。これは日本人が知っているべき、日本人だからできる戦術ではないかなぁと、頻りに感心いたしました。
 「大事なのは、楽しく平穏に暮らすこと」。それを画餅にしない力が、リーダーには必要なのだと思いました。

夫は○と思いなさい。って…2012/11/09 10:03

 幼稚園でも小学生対象に、火曜日行っている「はなまる学習会」。その主宰者である、高濱先生の著書です。文京区私立幼稚園PTA連合会でも以前お話いただいたことがありますが、「講演会に行かれない方のために」というスタートで書かれたのが、この本のようです。
 いやー面白い。語り口とかジェスチャーは入っていませんが、講演会の時よりも具体例が多く、非常に楽しめました。「はなまる」の宣伝をするつもりはないのですが、「ああ、この本で少し楽になるお母さん・お父さんもいるだろうなぁ」と感じます。
 振り返れば、2000年の宮川俊彦先生『ダディ・ストレス』の頃から、家族とか夫婦について色々心配というか考えていたんだな、と改めて気づかされます。もちろん、自分が渦中にあることも含めてですけれど。そういえば『夫が一番ストレスです』という本もあったっけ。でも、その辺りが統合されてきたのが、脳科学の黒川さんや高濱先生なのかなぁという感じです。世の中の「性差を認めない、認めちゃいけない」的な風潮が邪魔をしていると思いますが、「ああ、男ってそんなものなのね」的な諦観(ていかん)が、行き詰まり(息詰まり)を楽にしてくれるのだと思います。
 そういえば、仏教では家庭についての話もあります。「家では妻に実権を持たせるべし」とか。いずれにせよ、「他者理解が心の平穏を生む」ということでしょうか。納得とは違いますが、現実をそのまま受け止めるということですね。

 あら…アマゾンで「家庭生活」部門で第1位になってます~。黒川さんとの対談とか、ないかなぁ。

だから粘土なのか!?2012/11/11 20:02

 今日は午前中は小石川マルシェにちょっと顔を出し、午後は佐倉の「歴民博」=歴史民俗博物館へ行ってきました。たしか中学生の時以来ですから30年ぶりというところでしょうか。いやー楽しいですね。ボタンを押すのも好きなんですが、見るのも大好きです。まずはお約束で縄文式土器から始まるのですが、ずーっと見ていって室町頃に、やはり土器が展示されているのです。
「んんっ?」ふと思いました。縄文時代は今から約16,000年前です。それから恐らく15,000年位は、日本人だれもが土器を作っていたのではないでしょうか。確かに色んな造形があったり、薄手になったり、釉薬が開発されていったりと変化しているのですが、私たちの祖先は多分、粘土をこねて道具を作り、それで生活していたのでありましょう。
 だから、「幼児が粘土遊びをすると落ち着く姿が見られる」のではないでしょうか。「お母さんの心音を聞くと落ち着く」に似た感じで。「常識!」なのかも知れませんが、気づいたのが嬉しく、書き込みさせていただきます。

保育参観御礼2012/11/12 12:15

 秋も深まってきました。もうじき、木々の葉も色づいてくると思います。さて、本日は保育参観の日。多くのお母さん方が、幼稚園での子どもの姿を見に来て下さっています。どの子も、「来てくれたかな?」という感じで少しソワソワとしていましたが、保育が始まると「それなりに」幼稚園の自分に切り替わっていきました。
 どの子も、お母さんに見て貰うということは意識しています。何か一つ成し遂げて、「お母さん、見てくれたかな?」。並んでいてフト、「お母さん、見てくれてるかな?」。見ている側も気が抜けないですね。でも、子ども達が問うてくれていると思えば、「お母さん、あなたの事を大切に思ってるわよ」というのをしっかり伝える機会なのかも知れません。
 自分(親)の知らない姿が、少しずつ増えていく。それが、この時期の成長という事なのかも知れません。でもそれは、淋しいことばかりではなくて、家族全体の成長でもあると捉えられるといいですね。

ほめ方3則2012/11/12 12:28

 先日、先生方が受けていた研修の一部ですが、「おおっ、これはイイコトを言っている!」と思ったので抜粋します。それは、「ほめ方のポイント」です(ベースは「行動分析」という学問)。
 まずタイミング。①望ましい行動の直後にほめる。これは1分以内がよいとされています、因みに。「これはいいな、またやろう」という経験(強化)になるかどうかは、この辺りがドンピシャのタイミングのようです。
 ②今までより、少しでもよい行動をしようとしている時(した時)にほめる。これは、普段から子どもの近くにいて見ていれば分かることが多いですね。ただ、①「すぐに」と「後でほめる」は、確かに効果が違います。
 ③してほしくない行動をしていない時(トラブルなく遊んでいる、など)にほめる。これは、なかなか難しいですね。きっかけが掴みにくいですし、あまり気に留めないからです。
 ということは!③ができるかどうかが、きっと「誉めるタイミング」の肝なのだろうと思います。

屋根修理、完了2012/11/14 18:52

 11月の初めから行っていた、旧園舎の屋根の修理(掛け替え)が終わりました。すべり台が一つ使えなかったり、放課後の遊び道具が制限されたりで、子ども達には迷惑を掛けましたが、明日からは元通りに使えます。この園舎、私が生まれる前年に建てられたそうで、(だから豪華というか強いそうですが)外壁の塗り直しや内装のクリーニングなどは行ってきましたが、屋根を替えたのは初めてです。降ろしてみると、確かに太陽に晒され続けて経年変化していました。そういえば、この園舎を子ども達が使っていた頃は、よくベランダでお弁当を食べる姿がありましたね…。
 そしてもう1カ所、入ってすぐの右側、砂場周りも少し改修しました。今までは問が半分開いていても入りにくい突起があったのですが、それを仕切り直して通りやすくしました。そこで!お気づきの方もいると思いますが、大工さんと私で少し遊びを入れました。葉っぱの跡、鳥の足跡、私の手形。そしてもう一つ。誰のかはブログでは秘密です。本当は現職の教職員全員で押そうかとも思ったのですが、その時すでに帰ってしまっていた先生もいて、2人だけにしました。
 ともあれ、いずれ「幼稚園の7不思議」みたいなものにならないか、密かに楽しみにしています。そうそう、鳥の足については、ちゃんと図鑑で調べて「あれは、鳥の足じゃない。爪の跡がおかしい」と指摘してくれた男の子もいました。しっかり調べる追及力、付き合って下さる暖かさ、とても嬉しいです。

安全に暮らせる…子に育てたい2012/11/19 12:20

体験型安全教育支援機構
 文京区私立幼稚園PTA連合会の講演会が開かれ、私も拝聴してきました。テーマが「犯罪からの安全教育」ということで、幼稚園でも「対 災害」だけでなく「交通安全・不審者対応」として近年避難訓練しているテーマです。
 幼稚園にも時々、不安を煽る→購入をもちかける、式の電話があったりしますので、いたずらに煽る話だったら困るなぁと勝手に思いながら出かけました。
 「1年間で、3%の園が”ヒヤッとした”経験がある」とかいうお話もあったりして、それこそヒヤッとしたのですが、幼稚園は基本的に保護者と一緒ですから数も可能性もとても低いです。むしろ「小学校に上がりたて」の時期、被害に遭う子が多くなるという方に重心を置かれていましたが、「自分で行動する」という前提に立って身を守るポイントを話していらっしゃったのは、大変重要と思いました。つまり、幼稚園時代の「親と一緒=絶対安全・安心」から「一人で歩いたり行動する=大丈夫?」という落差を、ソフトに離陸させるべく考えなければいけないと思うのです。
 幼稚園時代から、先を見据えた経験をさせてあげることはできます。それは何より、自分の足で歩き、周りをよく見ることです。先代園長は「花一輪が咲いたことに気づく子どもであって欲しい」とよく言っていましたが、それはお母さんと一緒に、ゆったりした気持ちで歩いている子にこそ可能なことではないでしょうか。また、それが(やや残念でもあるのですが)日頃と異なる「危険の芽」に気づくことにも繋がるような気がします。
 講師の先生は、ご多忙な方ではありますが、文京区在住ということもあり、今後も何かご指導いただける機会を作った方がいいかな、と考えています。

いつまでも遊んで2012/11/20 15:12

 今日はお買い物ごっこでした。好天・暖か・風弱く、絶好の一日でした。園庭は朝から看板が取り付けられ、登園してきた子どもたちの気持ちを盛り上げます。そして、盛り上げるのは子ども達ばかりではないようです。お店の設え(しつらえ)や、棚卸ししてきた物をみて、お母さん方も感心して下さいました。中でも、卒園児のいるお母さん方から、「上の子も、今日なの?いいなぁって言っていました」「僕の分も買ってきてって話していました」「以前買ったのを、まだ使っていますよ」というようなお話をいただくと、子ども達が本当に(多分、シチュエーションも含め)いい思い出として扱ってくれているんだなと、ありがたく思います。願わくば、今日の品物も末永く遊んでくれますように。

離れて受け取るもの2012/11/26 11:38

 今日のお御堂参りでは、いつもと違うテイストのお話にしたいと思い、「きつねとぶどう」を選びました。「酸っぱいブドウ」ではなく、親子の物語です。
 冬になって来て、キツネの親子は近くに食べ物が無くなってしまいました。お母さんは子ギツネを置いて、遠くのブドウを取りに出かけます。しかし、帰り道、猟師の鉄砲の音が聞こえ…、お母さんは帰ってきません。
 子ども達はきっと、楽しい話、ハッピーな話を期待していたと思います。ですから、それに繋がりそうな(繰り返しとか間の空いた時に)笑いかける子もいました。しかし、そんな様子はすぐ止まりました。「今は、笑う時ではないな」と気づいたようです。これはすごいことだ、と思いました。子ども達はきっと、「遊びたい・笑いたい本能」を持っているでしょうに、それを抑制したのです。