これは…いい感じ2010/06/02 10:45

気温が高くなってきて、植物の生長も盛んなようです。畑では、かわるがわる訪れる子ども達の声が響いています。カボチャは花が咲き始めました(雌花ばかりなのが気になります)。二十日大根は、そろそろ収穫が見えてきた感じです。トマトも、実のなっている子が増えてきて、ジャガイモも芽欠きをし、トウモロコシも間引いて一本立ちとなりました。私としても一安心です。ちょっと残念なのはオクラ。実の付き方が面白くて、是非花から見ていって欲しかったですが、植えたのが遅かったのかあまり育ちませんで、抜いてしまいました。

 伝染病も一段落のようで、子ども達の出席率がかなり高まっています。この分でいくと、「全員出席!」の日が遠からず来るような気もします。

小石川植物園2010/06/03 18:03

 今日の園外保育、まずお付き添いいただきました保護者の方々に御礼申し上げます。なかなか紫外線の強そうな一日で、寒くはないのですがじっと待っているのは結構たいへんだっただろうと思います。さて今回は「走り回る!」を封印した植物園でした。花菖蒲も少しだけ、梅の実は拾えない(何やら研究に使うのかしら)と、いくつかハードルはありましたが、子ども達はそんな中でしっかりと自然を感じていたようでした。特に面白かったのは、年長さんが拾ってきた「無患子(むくろじ)」。銀杏の皮みたいな所をこすると泡が出て、石けんの代わりになるものです。戻って先生達が試し、大喜びでした。そう言えば以前、保護者の方が「たくさん落ちている所がありますよ」と教えてくださったのを思い出して、大量に拾ってきました。たぶん何日か後には、みんなで遊べると思います。「今日一日」で終わる行事ではなく、日常に戻ってから繋がっていくのはとても良いことです。

他学年との交流2010/06/07 13:36

今日は「たんぽぽさんと年長組」という、実に最大の開きを持つ「異年齢交流」が行われました(と言っても間に2年間しかないのですが)。しかし、人生の長さほぼ1:2と言った方が良いのか、この期間の成長は本当に大きく、背も声も姿勢も歌も受け答えも、もう殆ど何もかも、「年長さんって、すごい!」という感じでした。でも私が見ていて感心したのは、お母さんたちの「どよめき」というか「おぉっ」という言葉にならない感情が、子ども達にそれを伝えていることでした。言語になるよりもっと下の、感情に体が反応して出る声。そのやり取りは、社会的でもあるのでしょうが、やはり親子の間でなされるものだと、感心していました。このような「言葉にならない感情」をたくさん親子で交流している子は、きっと上っ面だけでない信頼関係を持てているのだろうな、と思います。そんな幸せを、端から見ていると感じるのです、園長は。

生態系2010/06/08 12:48

 子どもの姿ではないのですが、うーんと唸ってしまったので。幼稚園の池にいたオタマジャクシは、もうみんな蛙になってどこかへ出かけていってしまいました。これからは雨の夕方くらいにしか見られなくなることでしょう。さて、寂しくなってしまったお池に、今朝メダカを入れました。群れをなして元気に泳いでいたので「よしよし温度合わせもうまくいった」と喜んでいたのですが!今ではもう姿が見えません。恐らく、ハヤに食べられてしまったのでしょう。ハヤは鯉科で、泳ぐのが早いから「ハヤ」と呼ばれるようです。例年お池では藻が滅茶苦茶に茂って大変だったので、今年はその予防として入れました。猛烈な働きで、今年は藻が全くありません…はよかったのですが、この子たち実は雑食で、小魚も好物とのこと。タンパク質をとって、元気に卵を産んで……。しかし私にはがっかり、無知なばかりに絶滅させてしまいました。もっと大きな魚を今度は入れよう、と誓います。それにしても、バランスを取ることの大変さよ。こちらの都合ばかりで動いては呉れませんね。

混色について2010/06/11 10:44

年少組の子どもから、驚きと共に疑問の声が上がりました。「絵の具って、混ぜると何で色が変わるの!?」 もっともな質問です。そして、「色」という概念ができている事を嬉しく思います。しかし、これを説明するのはなかなか難しい。

 色には「自分で光っているもの」「反射しているもの」の2種類があります。真っ暗な部屋では、リンゴも「黒く見える」、イヤ見えないのですが、要するに光源がなくては見えないものが「反射しているもの」です。テレビはディスプレイ、ネオンなどは自ら発光しているのですが、子どもが扱う大抵の物は、反射で色が出ています。

 視神経がどうこう、という話もあるのですが、分かりにくいのは「白マイナス何か」の結果として「赤く見えている」という仕組み(減色)です。白い(透明な)光が物体にぶつかり、吸収されなかった色(詳しく言えば、特定の波長の電磁波)が「色」として見えているという事なのです。だから!いろんな色を混ぜていくと、それだけ吸収される色が増えて、結果として黒(何色も反射しない)に近づいていくという訳なのです。

「吸収された」つまり、無くなったということを幼児に示すのは、とても難しいことです。そもそも「白」という光だって、きっと分からないでしょうし。なので、子どもとしては「よく分からないけれど、スゴイなぁ」で良いのだろうと思います。大人として、もし聞かれたら、(一応)話して上げられるといいですね。(実際には、「じゃあ、色々やってみよう、色だけに」と遊んでしまう方がよいと思います)下記は参考に(小学生向けです)

http://web.canon.jp/technology/kids/mystery/m_04_04.html

おっ…携帯電話で当ブログ2010/06/15 20:45

園長のつれづれ QRコード
朗報です!このブログは「アサブロ」というシステムを使っているのですが、こちらが漸く携帯電話にも対応しました!

http://meisho.k.asablo.jp/blog/

あるいは、上記のQRコードよりお越し下さい。うーん、iPadと言い、本当に携帯端末の時代に成ってきましたね。

お手伝い2010/06/16 10:24

「子どもは働きながら学ぶ」という言葉があります。大人に向かって成長してゆく子どもが、その準備として「大人のすること」に興味を持ち、やってみたい!と思うのは自然な事だと思います。

 さて今朝は、雨が降ったり止んだりで「園庭に出て遊んでもいいだろうか?」に悩む空模様でした。一旦雨が上がったので、先生達に頼んでブランコなどの準備をして貰いました。ジャングルジムなど鉄製のものは、水滴がついていると滑って危ないこともあり、使う前には全部から拭きします。せっせと拭いている先生の姿を見て、何人かの子どもが「僕もやりたい!」と申し出て手伝ってくれました。「先生と同じ事をしている!」って、ちょっと誇らしい気分なのかも知れません。また他所では「流しが詰まってます〜」とのご報告。先日、開通させてメンテしたのを見ていたのでしょう。私が適任だと、すぐ判断して呼びに来たのですね。

 正式名称不明、通称「きゅぽきゅぽ」を使い詰まりを取り除きます。またすぐ下の砂溜まりにたまった砂を掻き出します。最初は「船頭多くして…」状態だったのですが、いつの間にか順番というルールになったようです。威勢良く手伝ってくれました。

 残念ながら雨が再び降り出し、子ども達が作業を完了させることは出来ませんでしたが、なにきっと彼らは将来大きくなって、トイレだの流しだのの詰まりに格闘することもあるでしょう。「大丈夫、任せといて」と、取りあえず言いたくなる素地はできたと思います。

…で育つもの2010/06/18 10:30

 今日は体操参観。すでに年中組は終わり、現在年少さんが「はじめての体操参観」を行っています。実は私毎回、ちらりと保護者の皆さんの表情を見るのですが、穏やかに笑っている方が多い時は、参観も、そして体育指導自体もうまくいっている、と感じます。子ども達が頑張っている姿、挑戦している姿、そして成し遂げた姿を見て、嬉しくない親はいないでしょう。そして大切な事は、そんな瞬間を大人の側がきちんと「見て・気づいて」いることだと思います。このプロセスの肝は、実に「親が子どもの変化をキャッチできるか否か」にあると思います。体操の場合は、その「変化」をキャッチし続けることで、「(ワザの)単なる”できた・できない”」から抜け出す事ができるのです。一つの「ワザ」が「できる」為には、表現しきれない小さなプロセスがたくさんあり、しかもそれは子どもによって、物事によって異なるのが普通です。そのプロセスを誰よりも多く受け取ることができるのは、「ちゃんと見守っている親」以外にはありません。

 「これ(=子育て)以上にクリエイティブな仕事はない」。ジョン・レノンは言いました。子どもが育つということ。その表面と、それに留まらない内面の成長も見て頂ける、体育参観・保育参観はその貴重な機会だと捉えています。

憂慮2010/06/18 22:29

 今日の午後、先生方は大年先生との研修会…だったのですが、私は私で園長・経営者の研修会がありました。で、そこに出てくるテーマというかデータの重いこと…小・中学生の不登校が12万7千人、ニート80万人、うつ病患者さんが104万人。現在の日本経済も決して明るくないと思いますが、人間の方も同様だなと…。で、幼稚園(教育機関)が、これに何かできないかと。「最初の学校」でもあり、家族の影というか影響の大きい中での「社会への第一歩」たる幼稚園は、やはり人間の社会観・人生観に大きく作用するはずで、そこを大切にした教育とはどんなものか?それこそ取り組まなければならない問題ではないのか?という話でした。

 それはまた、追々綴る積もりでおりますが、偶然知り合いの園長先生にお会いしました。何だか縁のある方で、園長になったのも私と一緒、勉強も一緒になったことのある方です。「お互い、近くに行くことがあったら見学しようね」と話して別れました。この業界、女性の園長先生が多いので、同世代・同性の先生がいることはとても嬉しく感じるのです。子育て世代でもありますし、リアルに「家庭」を視野に入れた幼稚園経営を考えて行ければ、と思っています。

会えるから!2010/06/23 16:35

今朝はずいぶん強く降っていた雨も、夕方にはすっかり止んで暑さが戻ってきたようです。雨があがりかけの頃、女の子が言っていました。「私、雨が好きなの」「どうして?」と私。「だって、かたつむりさんやカエルさんに会えるから!」「そうだね、それは嬉しいね」…。
 子どもにとっては、かたつむりもカエルも、自分と同列、友達なのですね。
 さて男の子にとってはどうなんだろう…。手を出したくなる、あるいはじっと見ていたくなる「対象」なのだろうか。